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租税教室 2020.1

先日、税理士会のお仕事として、母校の吉川市立中曽根小学校で租税教室の講師をしてきました。租税教室とは、税理士会や税務署、市役所課税課などの税に携わる方々が協力して、小中学校などで出前授業を行うものです。

資料として日税連(日本税理士会連合会)が税理士に配布している租税教室用のパワーポイント資料を使用したのですが、これがなかなか奥が深い資料となっています。

税金の使いみち(公共施設などの建設費や、警察・消防・教育等の公共サービス)や税金の集め方(比例税率、累進税率、応益負担等)については、小学校6年生の児童のみなさんにはなんとなく理解してもらえたと思うのですが、資料のなかには、「民主主義」や「申告納税制度」なんていうワードもでてきます。

「民主主義」は、ざっくりいうと、みんなのことはみんなで話し合って決めましょうということで、なんとなく理解してもらえたと思うのでうが、これと「申告納税制度」を結び付けて説明するのは、至難の業でした。

税金も所得税法や、法人税法等といった法律で規定されていますので、税法を作るのは、唯一の立法機関である国会です。そして国会議員を選ぶのは、有権者である国民です。つまり、私たち国民は国会議員を通じて間接的にですが、税法を作っているという構図になります(実際には、選んだ国会議員が公約どうりに動いてくれなかったり、細かな部分はそもそも選挙の際に議論の対象にならなかったりしますので、私たちが法律作りに参加しているという実感は薄いと思うますが・・・。)。

そして、私たちが間接的に作った税法というルールに基づいて、自ら所得額・税額を計算するのが申告納税制度です。自ら作ったルールを自ら運用して税金を計算し・納税する。そしてこのように集められた税金のみんなのために使う。そういった意味で、申告納税制度とは、まさに民主主義を具体化する制度となっているのです。

きっと、日税連の資料はこのことを小学生に伝えたいんだと自分なりに解釈し、自分なりにやさしい表現でていねいに伝えてみたつもりです。しかしながら、やっぱりなかなか理解してもらうのは難しいかなと。大人の人に説明するとしても簡単ではないなと思いました。

とりあえず、ルール(法律)は守らなけらばならない。ただ、おかしなルールは変えられることができる、それが民主主義だと思っていただければと思う租税教室でした。最後まで熱心に聞いてくれた児童のみなさん、先生方ありがとうございました。